ワイヤー矯正

ワイヤー矯正とは?

ワイヤー矯正とは、ワイヤー&ブラケット矯正や、マルチブラケット矯正などともよばれ、歯1本、1本に「ブラケット」を付けて、そのブラケット同士を繋げるように「ワイヤー」を通して歯並びの全体に弱い力をかけて、3次元的に歯を移動させる方法です。矯正治療の方法としては、最も認知度が高く、歴史もあり、ポピュラーな方法です。

ワイヤー矯正に使用するワイヤーはステンレススチール製のものや、ニッケルチタン合金製のものがありますが、はじめは細いワイヤーからスタートして、徐々に太いワイヤーに取り替えながら歯を移動させていきます。
また、ブラケットは、金属製のものの他に、白いセラミック製のものや、半透明のプラスチック製のものなどがあります。

そもそもなぜ歯が動くのでしょうか?

歯は「歯根膜」と歯を支える骨である「歯槽骨」で支えられています。 歯根膜は食べ物などを噛んだときにクッションのような働きをします。矯正によって歯根膜が縮んだ部分は「破骨細胞」が周囲の骨を吸収していきます。 逆に、歯根膜が伸びた部分は、「骨芽細胞」が骨を増やします。このように歯根膜の幅を一定に保とうとします。このような「骨の代謝機能」を利用して歯を移動しするのが矯正治療です。こういった仕組みですので、矯正治療はそれなりに時間のかかる治療です。歯の移動は1ヶ月で約0.3ミリ程度となります


矯正治療で改善できることはなんですか?

大人になってからの矯正の最も大きな目的のひとつは「審美面の改善」です。 出っ歯、受け口、八重歯など、口元の見た目を気にして矯正治療を開始される方が多い傾向にあります。

 

コンプレックスの改善

歯並びの悪さを意識し、無意識にお口を隠すようになってしまった。人に笑顔を見せて話すことも少なくなった。気持ちもふさぎがちになってしまった。など、お口の歯並びのことでお悩みの方は少なくありません。また、これらのことが就職や面談、商談などの際にも不安を抱えている方もいらっしゃいます。歯並びが美しく、口元から顔貌を改善することで、内面の自信につながることもあります。


かみ合わせの改善

矯正は、歯並びを改善するだけではなく、かみ合わせを治すことも治療目的のひとつです。 口が開けづらくなったり、顎が痛むなどの原因に、かみ合わせの悪さが原因になっている場合もあります。矯正によって、顎の痛みなどの症状が代表的な顎関節症が治ったという方も少なくありません。


むし歯・歯周病リスクの低減

歯並びが悪い場合には、食べ物が詰まりやすかったり、ハブラシも届きにくかったりするため、むし歯や歯周病になるリスクがどうしても高くなってしまいます。歯並びを改善することで、むし歯や歯周病のでリスクを低減することが可能です。


発音の改善

歯並びは発音に影響を与えることがあります。 すきっ歯や、出っ歯などの場合、正確できれいな発音ができないことが少なくありません。主にさ行、た行、な行、ら行に影響が出がちです。 歯並びを改善することで、唇や舌の動きも正常になり、発音機能の向上につながります。


歯列矯正治療のメリット・デメリット(まとめ)

メリット

1.歯並びの改善
2.咬み合わせの改善
3.側貌の改善(Eライン)
4.咀嚼率の改善
5.顎関節症の改善
6.発音の改善
7.清掃性の向上によるむし歯や歯周病リスクの低減

デメリット

1.歯列矯正治療は健康保険適用外であるため、自由診療となり、それ相応の費用負担が発生します。
2.矯正装置を装着しなければならないため(ワイヤー矯正の場合は)見た目が気になる場合があります。
3.矯正装置を装着している間、清掃性が低下し、むし歯や歯周病のリスクがアップする場合があります。
4.歯が動きはじめることによる痛みや違和感を感じる場合があります。(はじめの3~4日程度)
5.治療期間が元々、1~2年といった長期間となることと、ケースによっては予定よりも長期化する場合があります。

矯正料金表

矯正治療は保険適用外の自由診療ですが、費用の総額は、使用装置、治療の難易度・治療期間によって変わります。歯の表側からの全体の矯正の場合、子供さんで片顎44〜55万円、両顎66〜88万円、大人で片顎44〜55万円、両顎77〜88万円です。部分矯正の場合は22〜44万円です。また、観察料が毎月3,300円となります。

内容
金額(税込)
備考
表側矯正(子供・片顎)
44~55万円
表側矯正(子供・両顎)
66~88万円
表側矯正(大人・片顎)
44~55万円
表側矯正(大人・両顎)
77~88万円
部分矯正
22~44万円
観察料
3,300円 / 月
※金額はすべて税込表記です。